はじめてのねこ、シュエ。悲しい思い出。

こんにちはきだれなです!

今日は、はじめてのねこ、シュエについて書きたいと思います。

 

突然ですが、私は軽く喘息持ちです。

生後2か月ほどで、インフルエンザと百日咳と三日ばしか(風疹)に立て続けに罹り

気管支喘息を発症。

どピンクな飲み薬と、スチームの吸引にお世話になり、

冬場はずっとヒューヒューいうので外に出ない子でした。

 

私がうまれたころ、我が家には猫が2頭いました。

我が家では多分3頭目と4頭目のねこたちで、チンチラのかわいい子だったと聞いています。

 

しかし小児科で猫の毛が悪いといわれ

(猫アレルギーではありませんでしたが、当時は猫毛は喘息に悪いといわれていました)

両親は泣く泣く猫を欲しいという人に譲ったそうです。

 

それ以降、我が家はいろんな動物がやってきたものの

ねこだけはずっといませんでした。

 

私もねこは好きでしたが、のどに悪いといわれてねこだけは飼わせてもらえませんでした。

 

就職活動もろくにできず(修士の間の一人暮らしで心を病んでしまっていました)

早期退職して徳島に引っ越した両親のもとに身を寄せ

臨時雇用で働き始めて1年弱のころでしょうか

 

父がこねこを拾ってきました。

道端でぎゃあぎゃあ言っていて、犬についてきたそうです。

2頭いたものの1頭は逃げてしまって捕まえられなかったと言っていました。

 

 

白くて、頭に汚れ??と思わせる2筋のグレーの毛がある小さな猫。

それがシュエちゃんです。

 

 

飢えて、まだ小さいのに大型犬用のドッグフードをバリバリ食べて

そして人懐っこいこねこ。

しかも我が家の最終決定権をもつ父が拾ってきたこねこ。

金色のような、黄土色のような色の目で、真っ白で、かわいくて。

私は夢中になりました。

 

しかしこの子は長くは生きてくれませんでした。

病院で首に滴下するタイプのノミ取り薬をしたあと、

急にごはんが食べられなくなったのです。

 

何を食べても数分から10分ちょっとでもどしてしまう。

おなかがすくからか、水もがぶがぶ飲むのに、すぐにがばっと吐いてしまう。

 

何かおかしいと病院に逆戻りし

レントゲンを撮って分かったのが、食道狭窄。

食道がくびれてしまって、鉛筆の芯1本分もないというのです。

 

だって拾ってきた初日は大粒のドッグフードをばりばり食べたのに?

水も顔を突っ込んで、おぼれそうな勢いで飲んだのに?

それでも足りずにもっとーもっとー!とねだって、

おなかがイカメシみたいになってようやく満足そうに眠ったのに?

 

わけがわかりませんでした。

 

そこから半年近く、

食道狭窄が原因で十分食べられず、成長期でおなかがすいてがっついては吐いてしまうシュエを

からだを起こすように抱っこして、ほんの数ミリリットルずつ、

高齢の動物や体力の落ちた動物に与えるハイカロリーの流動食を食べさせる日々。

 

それでもどんどん痩せていき、体は少し大きくなっても体重は減り

栄養点滴に2~3日おきに通い、それでも弱っていき、

よろよろしながら犬用の野菜や馬の肉を炊いている鍋に顔を突っ込もうとするシュエ。

 

食道を広げる手術はできないかと何度きいても、まだ体が小さすぎて無理だと断られ

何なら安楽死も考えてと言う獣医さん。

 

もうシュエの体は限界だと思い、

当時一番信頼していた兵庫の獣医さんにシュエを連れて行きました。

 

犬では心臓の筋肉が胎内で退化しきれずに食道に巻き付いていることがあって

それで食道狭窄が起こることがあるから、この子もそれかもしれないと

レントゲンを見て手術をしてくれることになりました。

 

お願いしてシュエを預け、

手術で開胸したものの、心臓の筋肉は巻き付いておらず

ただただ食道が狭かったので、

カンシで食道を押し広げ、

小さな粒の柔らかい固形なら食べられるようになったと連絡がありました。

 

翌々日には試しにフードを少し食べさせて

吐き戻しもなく食べられたと連絡がありました。

 

あとはがっついて食べて、元の狭窄の手前で膨らんでしまった食道にごはんが溜まらないように

ゆっくり少しずつ食べさせて、膨らんでしまった食道が元の太さに戻るのを待つだけと連絡がありました。

 

でもずっとずっと飢えていたシュエは、ゆっくり食べることができませんでした。

ガツガツ食べてしまって、吐き戻してしまい、

誤嚥して肺炎を起こし、術後、退院することなく亡くなってしまいました。

 

研修医の先生もたくさんいたので、解剖させてもらいたいという先生に

のちのちのシュエのようなこを助けることができるならと了承しました。

ただお骨は返してほしいと伝えると、宝塚のペット霊園に依頼してくださったようで

白い骨壺に入ったシュエを迎えに行きました。

 

帰りの電車と高速バスのなか、

どうがんばっても涙がこぼれてこぼれておさまりませんでしたが、

先生の

「最後に撮ったレントゲンでは胃がちゃんと膨らんで、おなかいっぱい食べられていたよ」

というのを聞いて、

空腹のまま飢えて死なせることがなくてよかったと思ったのでした。

 

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